みなさんこんにちは。megan(Twitter:@sunteam097)です。
この一年、仮想通貨市場は非常に盛り上がっており、ビットコイン・イーサリアムといった著名な通貨以外にもスポットライトが当たるようになりました。
その中でも、個人的に2018年より着目していた銘柄の一つ、Polkadotおよびそれを取り巻くエコシステムに関して解説したいと思います。
- 1.Polkadotの概要と沿革
- 2.Polkadotの特徴
- Appendix.国内でPolkadotを購入する方法
1.Polkadotの概要と沿革
Polkadot(ティッカーシンボル:$DOT)は、スイスに拠点を置くWeb3 Foundationと呼ばれる組織が立ち上げた、様々な仮想通貨を接続するハブになるよう設計されたブロックチェーンネットワークです。
Polkadotのメインネットがリリースされたのは2020年5月と比較的最近ではありますが、その歴史は深く、イーサリアムの共同設立者の一人であるGavin Wood氏が2016年半ばに「より拡張性の高いバージョンのイーサリアムを作れないか」というアイデアで取り組み始め、ホワイトペーパーを公開したのが始まりです。
続いて2017年、Gavin Wood氏とParity社のPeter Cxaban氏が共同でPolkadotの研究開発を支援するために、Web3 Foundationを立ち上げ、最初のトークンセールを実施。そこから今に至るまで、PolkadotはGavin Wood氏率いるWeb3 Foundationの管理のもと、Parity社の技術(Substrate)を利用した研究開発がされてきました。
日本では仮想通貨業界を除けば、まだまだ知名度は低いものの、海外では高いプレゼンスを発揮しており、世界一の取引量を誇る取引所Binanceにおいては、約10億円かけてPolkadotをサポートするためのファンドが設立され、話題になりました。
2.Polkadotの特徴
では他のチェーンと比較した際のPolkadotの特徴に関して、考えてみます。
Heterogeneity(非均一性・異質性)
Polkadotの特徴を語る際にしばしばされる表現のが、この「Heterogeneity」です。
仮想通貨(暗号資産)およびブロックチェーンとは何か、という過去記事にも書いたのですが、一口に仮想通貨、暗号資産、といっても、様々な種類があり、利用しているインフラやアーキテクチャー、プロトコルも様々です。
Polkadotはもちろんブロックチェーンではありますが、単なる単一のチェーンではなく、「パラチェーン」「リレーチェーン」と呼ばれる二種類のチェーンを利用し、他のチェーンとの相互接続を可能としました。
下記がWeb3 Foundationがイメージする、Polkadotのアーキテクチャです。
(参考: https://research.web3.foundation/en/latest/polkadot/overview/1-polkadot-introduction.html)
インターオペラビリティ
上記の歴史にもみられるように、Polkadot内で構築される各チェーンは、Parity Technologies社のフレームワーク「Substrate」を使用しています。これによって実現されているのが、「インターオペラビリティ」、すなわち「相互運用性」です。相互運用性とは、各エコシステムの相互通信が可能かどうかを指すものであり、Polkadotでは、接続しあっている各プロジェクト同士の内部的な運用性と、Polkadot外のチェーンとの外部的な運用性、どちらも実現されています(前者の内部運用はPolkadotのリレーチェーンによって行われ、外部との互換性は「ブリッジ」と呼ばれると特殊なパラチェーンにより実施されています)。
結果Polkadotでは、あるパラチェーンのスロットではプライバシーに特化した匿名のブロックチェーンがあり、別のパラチェーンではDefiに特化したチェーンが稼働する、といったことが可能になります。
スケーラビリティ
単一のブロックチェーンでは、限られた量のトラフィックしか処理できず、結果としてネットワークが混雑している際には、送金に何時間も待たされる、といった事象が発生します。
特にこの問題に頭を悩ませてきたのが、イーサリアムです。イーサリアムは現在、NFT/Defiのプラットフォームとして、ビットコインよりも注目を集める場面が増えましたが、ネットワークの混雑がたびたび問題になり、2017年より「Plasma」「Casper」と呼ばれる様々な解決策が検討されてきました。現在はゼロ知識証明を活用した「zk-rollup」による解決が模索されていますが、根本的な解決にはまだまだ時間がかかるでしょう。このようなネットワークの混雑の原因は多くの場合、他の仮想通貨プロジェクトでも見られますが、多くの場合はトランザクションを順番に処理するために発生しているものでした。
一方でPolkadotでは、複数のチェーンが「パラチェーン」として接続されていますが、いずれもシャード化され、並列処理が可能なため、パフォーマンスの向上が期待されています。
オンチェーンガバナンス
仮想通貨プロジェクトは過去の歴史上、ガバナンス起因で、多くの問題が発生してきました。例えば2017年のビットコイン・ビットコインキャッシュのハードフォーク問題、同年のThe DAO事件によるEthereumとEthereum Classicのハードフォーク問題などがあげられます。これらは各仮想通貨プロジェクトのコミュニティおよび開発者らのオフチェーンガバナンスがきっかけだった、そのような過去のガバナンス問題を避けるためには、Polkadotエコシステムの中にオンチェーンのガバナンスを取り入れる必要がある、というのが、Polkadotの創設者Gavin Wood氏の発想でした。
そのためPolkadotは、オンチェーンガバナンスを採用した初めてのブロックチェーンプロジェクト群の一つであり、専用サイトのダッシュボードではすべてのPolkadot保有者がプロトコルのアップグレードの提案や投票に参加することができます。プロジェクトを健全でサステナブルに保つために、エコシステムの中にガバナンスを組み込むー特にPolkadotのエコシステムには開発者が多く、結果的に、Polkadotのガバナンスはエンジニアフレンドリーであり、開発者の層が厚くなっているのも特徴です。
オークションによるエコシステムの形成
Polkadotはそれ自体というよりも、様々なブロックチェーンを接続し、ハブとなってこそ、価値を生み出すプロジェクトです。一方でどんなブロックチェーンでもむやみやたらに接続するのではなく、「コミュニティによって支持され」「よりPolkadotのガバナンスに貢献してくれる」ようなブロックチェーンを優先的に接続することが望ましいのは、おそらくイメージできることでしょう。
そのためPolkadotでは「オークション」を開催することで、接続できるプロジェクトを決定します。Polkadotでは接続できるプロジェクトに上限を設けており(100スロット)、各オークションで、一定数のスロットが最大96か月貸し出される仕組みです。
そのため様々なブロックチェーンプロジェクトは、オークションに参加するためより多くのPolkadotを集め、自分たちのコミュニティを広げ、その報酬として、自分たちの仮想通貨を報酬としてコミュニティのメンバーに配布します。その間Polkadotのコミュニティは非常に盛り上がりますし、オークションは一種のお祭りといってもよいでしょう。
ここまでPolkadotの歴史と特徴に関して、概観してきました。まとめると、Polkadotは様々なブロックチェーンを接続するハブを目指しており、オークションによって接続できるプロジェクトを決定している、ということになります。
ちなみにこのPolkadotエコシステムのオークションには、私たちもPolkadotさえ保有していれば参加可能であり、参加すれば、一定の報酬をゲットすることができます(私も参加予定です)!記念すべき初回が2021年11月に開催されますので、もし興味のわいた方がいらっしゃれば、国内でPolkadotを購入できる取引所のGMOコインで口座の開設をしてみてくださいね。こちらから口座開設すると、お友達紹介プレゼントとしてビットコインがもらえます(今なら5万円以上の入金で現金3000円ももらえます!)
ちなみにオークションに立候補しているプロジェクトの中には、日本人のSota Watanabe氏が率いるStake Technologies社の「Astar Network」なども含まれています。このAstar Networkは2018年よりPolkadotにベットしている、Polkadotコミュニティの最古参として知られており、個人的にもとても応援していますので、今後日本で購入したPolkadotを使ってどのようにオークションに参加するのか、まとめたいと思います。
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