就活生に人気のコンサルティングファームはどこか?コンサルティングファームの種類や会社には何があるのか解説!

よく「コンサルって何をしているのかよくわからない」とか「他の業種との違いがわからない」という声を耳にします。実際にコンサルティングファームで勤務するコンサルタントは守秘義務が多く、また2Bビジネスであるため私や就活をしている学生にとっては聞いてもピンとこないことがままあるかと思います。

その結果、「競合他社の研究をしろ、と就活では言われるけどやってる内容の違いがわからない…」とか「それぞれのコンサルティングファームの仕事内容がわからない…」といった疑問を感じてしまっている就活生は多いのではないのでしょうか?

今回は就活で数社のコンサルティングファームを受け、内定を貰った私が代表的なコンサルティングファームについて、それぞれどう違うのかを解説していきたいと思います。

この記事は過去記事の続きなのでまだお読みでない方はこちらをどうぞ。

就活生に人気の「コンサルティングファーム」とは何か?調査会社、シンクタンクとはどう違うのか解説!

 

今回お話するのはおよそこのあたりのコンサルティングファームです。

  • 戦略コンサル(マッキンゼー、BCG、ベイン)
  • 総合コンサル(アクセンチュア、デロイト、アビームコンサルティング、PwC)
  • シンクタンク(野村総研、三菱総研)

コンサルティングファームの行う「コンサル」のフェーズ

そもそもコンサルティングとは「企業の悩み=経営課題を解決するための戦略を提示し、時にはその実行を支援することで企業の抱える課題を解決する」行為であることは過去記事でもお話ししました。

つまりコンサルティングにはおよそ2段階あって、大きく分けて「戦略」とそれを「実行」に移すフェーズがあるということになります。

昔ながらのいわゆるコンサルは、大手企業の経営陣を前にしてパワポでプレゼンする、といった「戦略の提示」だけをしていればよかったのですが、現在は戦略をプレゼンするだけではなくその実行まで支援する一気通貫型のコンサルティングファームが増加しています。後述しますがその代表格がアクセンチュアやIBMであると言われています。

このように実行まで支援するようになった背景には

  • クライアントとなる企業にとっては戦略だけ提示されても具体的な実行方法がわからないことが多く、コンサルティングファームに実行方法まで提示して支援して貰える方がより課題が解決しやすい
  • コンサルティングファームとしても課題解決策の実行支援まで行う方が長期的にフィー=コンサルティングにかかる報酬を多く手にすることができ、収益を上げることが可能になる

ことがあります。ゆえに今でもコンサルの花形は「戦略コンサル」であると言われますが、メインは実行部隊にシフトしつつあるというのがコンサルの現状であるように思います。そこで、

  • 戦略提言のみを今でも行っているコンサルを「戦略コンサル」
  • 戦略提言から実行までを「一気通貫で」行うコンサルを「総合コンサル」
  • コンサル部隊に加えてリサーチ部門を持っているのが「シンクタンク」

現在のコンサル業界はグルーピングできるかなというのが個人的な印象です。

ただ結局今のコンサルファームはどこも実行支援までを行うことにシフトしていて、戦略コンサルの雄BCG(ボストン・コンサルティング・グループ)なんかは実行部隊の採用を始めているみたいですね。

戦略コンサル

戦略コンサルのトップとして知られているのが、

  • マッキンゼー
  • ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)
  • ベイン・アンド・カンパニー
    です。これらをまとめて「トップティア」と呼称することもあります。
    マッキンゼーは大前研一氏のように著名なコンサルタントを数々輩出していますし、本屋にいくと「元マッキンゼー社員が教える〜〜」といったタイトルの自己啓発本がたくさん置いてあることからも、圧倒的知の暴力って感じがして好きです。BCGも同じくとても優秀な社員が揃った戦略コンサルで、実行部隊の採用に最近力をいれ始めているようです。BCGDV(ボストン・コンサルティング・グループ・デジタルベンチャーズ)という子会社もすでに設立済みで、実行フェーズに急激にシフトしつつあります。

またA.T.カーニーも日本では有名ですし、日本産の戦略コンサルで有名なのは経営共創基盤ではないかなと思います。戦略コンサルをみている学生はこのあたりを調べておくと良いのではないでしょうか。

総合コンサル

先述した「実行部隊を備えた」コンサルティングファームです。この総合コンサルティングファームの有名な企業としては、

  • アクセンチュア
  • デロイト
  • アビームコンサルティング
  • PwC
  • IBM

などがあります。
この中でも数年前まではアクセンチュアとIBMがやはり収益としては頭一つ出ていました。これには両者がコンサルティングする事業領域の中でもIT・デジタル領域に早くから着目し、注力していたことが背景にあります。現在ではアクセンチュアがソフトウェア中心の事業展開をすることで大きく収益を伸ばしていることで知られています。またIBMもしばしば「ハードウェアやWatsonの収益が伸びなくて苦しんでいる」と報道されますが、IBMには世界最大のITベンダーとしてのブランドがあり、ブロックチェーンをはじめとする新しい技術に関しては研究開発および特許の取得に積極的であることから、ナンバーワンベンダーとして今後もプレゼンスを発揮していくことでしょう。

他にも「会計系コンサルティングファーム」として知られているのが「デロイト・トーマツ・コンサルティング」「アビームコンサルティング」「PwC」「KPMGコンサルティング」「EYコンサルティング」などです。アビームのみ日本発のコンサルで、現在日本企業のアジア進出を特に支援しています。個人的にはアビームの社員の方々は就活の時にもすごく良い方ばかりだったのを覚えています。

デロイトは4大会計事務所(Big4)のデロイト・トウシュ・トーマツから独立したコンサルティングファームで、アビームはデロイトから独立して出来たという歴史があります。PwCも同じくBig4のプライスウォーター・ハウスクーパースから切り離されたコンサルファームです。

各コンサルティングファームにはそれぞれ得意分野があるのですが(例えばアクセンチュアとIBMはIT、アビームは流通)、デロイトとPwCは母体が会計事務所ということもあり会計・監査に強いと一般的には言われています。しかし両者も現在デジタル領域に注力しており、今後の収益の中でもシステム導入支援が増えていくことでしょう。

シンクタンク

シンクタンクで有名なのは野村総研(NRI)、三菱総研(MRI)ではないでしょうか。

野村総研は野村グループのシンクタンクなので金融に強いですし、三菱総研も三菱グループなので潤沢にリソースを持っています。

あと、三井住友系列の「日本総研(JRI)」、富士通グループの「富士通総研」などもあります。富士通総研は官公庁との結びつきが強く、官公庁の資料をインターネットで検索していたら富士通総研のものだった…なんてことがよくあります。シンクタンクはコンサルティングファームよりもかなり「ガチガチの日系企業」という雰囲気なので、お堅い雰囲気が好きな人はコンサルティングファームも良いですがシンクタンクも検討してみてはいかがでしょうか?

というわけで今回は各コンサルファームの違いについて書きました。ここまで書いたけど、正直やってる内容についてはやっぱり入ってみないとピンと来ないんだろうし、就活をしている皆さんもたくさんの企業を回って話を聞くようにした方が良いと思います。

今回紹介した企業はほんの一部ですので、さらにインターンの段階でESを書くために個別の企業を研究したい!という方はこの本がおすすめです。

私はこの本を一番最初に読みましたが、コンサルティングファーム出身の著者がそれぞれの会社の強みについてとても詳細に分析しており、参考になりました。

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