今回はコンサル
しばしば「コンサルタントって何やってるの?」と思われがちですし、実際にコンサルは企業を相手にするTo B(To Business)仕事なので、To C(To Consumer)の仕事と違って消費者である我々や就活生にはなかなか知名度が低く、何をしているのかよくわからない…と思ってしまうのも事実です。
そこで今回はたまたま知り合いに何人かコンサルタントをしている人がいて、自分もコンサルを就活で受けた私が、
- コンサルとは何をしている仕事なのか。普通の企業とどう違うのか?
- その種類にはどんなものがあるか。よく「戦略コンサル」「総合コンサル」などという単語を聞くが、違いはなんなのか?
という話をしたいと思います。より具体的には以下の順番に説明したいと思います。
- コンサルタントという仕事とは?
- シンクタンクとは?
- リサーチ会社とコンサルタント
- コンサルティング業務とコンサルティングファームのコンサルの違い
なお、より具体的に個別のコンサルティングファームの違いを知りたい!という方や業界研究を極めて就活難易度が高いとされている戦略コンサルティングファームから内定をもらいたい!と考えている学生はこの本も読むと良いでしょう。
コンサルティングファームに詳しい著者が非常に詳しくコンサルティングファームの現状について解説しており、最初から最後まで読めばインターンや本選考のエントリーシートを書く段階でもとても役に立つと思いますし、面接でも知識量で差をつけることができます。
コンサルタントという仕事とは?
コンサルタントの定義は様々だと思いますが、企業の経営相談に乗って、アドバイスをする仕事だと考えるとわかりやすいと思います。企業が抱える経営上の課題を共に考え、適切な解決方法を提案し、時にはその実行を支援します。このようなコンサルタントの集団を擁し、企業に対して経営課題の解決および実行支援を行う企業のことを「コンサルティングファーム」と呼称します。しばしば「企業のお医者さん」なんて例えがされますね。
コンサルティングファームにおいてはメーカーと異なり自社で商品を持たず、一人一人のコンサルタントが商品であると考えるとわかりやすいかもしれません。広告代理店、銀行なども同様ですね。これと対照的に商品を自ら作り出している会社のことを「事業会社」と呼称するコンサルタントもいます。
そんなコンサルタントは従来「企業の経営陣から企業の今後の戦略について相談され、それに対して解決策を提案する」のみで終わっていた仕事でした。しかし現在多くの企業が抱える経営課題は「IT化(デジタル化)」に集中しており、コンサルティングファームとしてもその実行支援を手伝う(=システムの導入の支援をする)ことで、より大量の「フィー(fee)」と呼ばれるコンサルティングにかかる報酬を稼ぐことができるようになります。ゆえにこのように実行支援という形で事実上システムの導入支援をするコンサルティングファームが増加しており、企業からのデジタル化の要望も絶えないため、市場としては伸び盛りです。
そのため現在のコンサル業界はほぼ全てのファームが事業拡大傾向にあり、また同時に大幅に採用数を増やしています。今コンサルティングファームの就活を考えている学生にとっては華の時代ですね。
シンクタンクとコンサルティングファームの違いとは?
コンサルと似た業種にシンクタンクがあります。こちらはしばしばリサーチ(研究)+コンサル(政策提言)という職業であるとの説明がされます。
すなわち通常コンサルティングファームでは企業から現状に関する資料などを得て打ち手を考えていきますが、シンクタンクでは市場調査や最新の技術の動向と行った調査を自ら行うための部門を保有し、そこが調査した結果を元に企業に対するコンサルティングを行ったり、政府に対する政策提言を行ったりするのです。
実際に私がシンクタンクの説明会に行った時には学部生の就活生は少なく、もっぱらリサーチスキル・研究に対する経験値の多い修士過程に在籍中の就活生ばかりだった記憶があります。
海外ではメジャーな「リサーチ会社」とコンサルティングファーム
日本ではあまりメジャーではありませんが、シンクタンクの調査部門やコンサルタントのリサーチ業務と似たものとしてリサーチ会社というものもあります。世界的に有名な企業としてはニールセン、GfKなどがあります。
こちらは企業が「消費者がどう考えているか、この商品はどこで、いつ買われることが多いのか」と行った消費動向などについて調査しているものです。一方でコンサルタントはそのような調査の結果を企業が保有したのちに、その調査結果を元にしてコンサルティングを行うという特徴があります。
なので、リサーチ会社が市場調査をする→コンサルティングファームがコンサルティングをするという流れになっていると考えるとわかりやすいと思います。
コンサルティング業務とコンサルティングファームのコンサルの違い
また就活をしている段階では事業会社でもコンサルティング業務をしています!と宣伝していたりするのをよく見かけると思います。特に最近は就職活動においてはコンサルティングファームが人気であり、「コンサル」という単語だけで就活生が魅力を感じやすいためこのように宣伝する企業が増えている現状があります。
しかしこのような事業会社におけるコンサルティング「業務」はあくまでも自社の商品を売るためにコンサルティングしているのに対して、コンサルタントは他社のために自分たちの思考そのものを商品として売り込んでいますので、根本的にビジネスモデルが異なっている点に留意する必要があります。
今回はコンサルティングファームの仕事について簡単にご紹介しました。次回は具体的にコンサルティングファームの中身や種類について詳しく個別企業について見ていきたいと思います。
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